2.03.2013

アーモンド+はちみつ+砂糖+卵=Torrone!!


haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ


ヨーロッパ中で食されているトッローネなるものをご存知ですか?

実はクレモナでもご老人に大人気のトッローネ。
なんとクレモナでは毎年11月中旬にトッローネ祭りが催されます。








"トッローネ"とはフランス菓子のヌガーに近いお菓子で、イタリアではパネットーネなどに次ぐクリスマス菓子のシンボルのひとつです。



 クレモナとトッローネの関係は古く、1441年にヴィスコンティ家の息女ビアンカ・マリアとスフォルツァ家の子息フランチェスコの結婚を記念してクレモナの塔(torrione:トッリオーネ)の形をしたトローネを作った頃から続いていると言われています。 1800年代から続くトッローネ専門店だったスペルラーリとヴェルガーニの2店は現在も続く老舗お菓子屋さんです。

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~Sperlari~ via solferino 旧市街の中心




 スペルラーリのお店は街の中心に位置し、地元の人や観光客でいつも賑わっています。私達の工房から徒歩5分の所にあるので、日本に帰国する際はこちらでクレモナ銘菓を買っています。



 









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~Vergani~ piazza libertà 町の東の入り口


















 一方のヴェルガーニは車でクレモナに来る人には便利なリベルタ広場にお店があります。トッローネのみならず、チョコレート菓子などにも力を入れているそうです。



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 お祭りの3日間イタリア各地、遠くはスペインからもお店がやってきてデモンストレーションをし、試食もできます。
2012年のトッローネ祭りでは街の中央に位置するローマ公園でクレモナを代表するトルテッリ・ディ・ズッカ・コン・スピナッチ・エ・リコッタ(カボチャを裏ごししたものにほうれん草とリコッタチーズを生パスタで包んだもの)を食べられる簡易食堂も設置されました。



 ミラノからは日帰り旅行者を対象に予約制で蒸気機関車FS Gr. 625-177での行き来を楽しむパック旅行もありました。(映像は2012年のものが見つかりませんでした。)



 普段静かなクレモナもこういうイベントがある時に来ると意外な一面を垣間見る事ができるかもしれません。
ここだけの話ですが…実は私のお気に入りはスペインからくるトッローネで、隠れて買って食べています。