9.06.2014

ストラディヴァリ型チェロ クレモナ式内型

No2

 前回に引き続きストラディヴァリ"FormaB"チェロの制作。




横板を曲げてはられたチェロ内枠(内型) ストラディヴァリモデル”formaB”


 最近はいろいろな職人さんのブログなどでも紹介されているように、、日本、中国、韓国などのアジアの国々、中央南アメリカまで広く知れ渡ったクレモナ式制作方・・・ひとえにストラディヴァリあってのはなしです。

 この他にもいろいろな方法で曲げた横板を固定していました。。

内枠、外枠、簡易枠、枠無しなどその地域の伝統、生産性に対応して様々な方法がとられていたようです。。善し悪しではなくそれぞれにそれなりの利点と欠点があるように思います。
 小生は内、外、簡易をヴァイオリンで試しましたがしっくりきたのは内枠、簡易枠でした。。


まとめますと、
横板を外側に貼付ける内枠


内枠:
ヴァイオリンでは伝統的といわれるタイプ。たまたまクレモナでストラディヴァリが使ったため主流になったもので、西洋楽器においては早くよりリュートやギターに使われていたようです。












横板を内側に貼付ける外枠
外枠:
量産的といわれてしまうタイプ。。事実、19世紀よりフランス大規模工房、ドイツ工場ではよく使われ、、イタリアでも流行ってた模様・・21世紀クレモナでもモラッシはじめ多くの製作者が使っています。

 実は歴史は古く。。ルネッサン期のギターなどにはすでに使用されていたようです。。
現代では精度の高いレプリカ楽器などにもよく使われる手法です。



簡易枠:
部分的に枠組みがあり、大部分の横板をフリーハンドで曲げるタイプ。。
自由度が高く楽器の形がよく変えられます。そして変わります。ブレッシャ派でおなじみのガスパロ・ダ・サロはこのタイプではないかとの説です。。



枠無し:
枠無しで横板を曲げ、適当に固定していくタイプ。古くはコントラバス、チェロに使われたようです。なるようになる感じですのでもちろん対称性は無視しています。。実は結構な楽器がこれにて作られています。
 もう一つは表板、裏板の輪郭に合わせて横板をはめていく”枠無し”パターンもありこれは伝説的です。アマティと同時期または以前のヴィオラにはままあるようですし、一部のドイツ派も採用しています。。修理人泣かせではありますが・・試す価値アリです。


型なしで制作されたと思われるチェロ
Paolo Testore(パオロ・テストーレ)
左右がアベコベ・・

 ヨーロッパの伝統の中でいろいろな横板の制作方法があみだされてきました。
いまでは市販品もありますが製作家それぞれにアイディアや工夫をほどこした”型”も多くあります。制作工房を訪ねる際には目を向けてみてください・・・